現職のアシスタントが解説。設計事務所でのアシスタント業務とは?

設計事務所で6年以上アシスタントをしてきた経験をもとに
アシスタントの仕事内容を6つ紹介します

白図を起こす

アシスタントで多い作業がこの白図を起こす=”設計の元となる平面図を描くこと”です

dxf形式のデータが先方からもらえることもあれば
紙の図面資料しか無くそれを見ながらデータ化する場合もあります。

dxf形式は事務所で使っているベクターワークス(CAD)と互換性はありますが
完璧ではありません。取り込んだ後、手直しが必要です。

代表的な例は

  • ベクターワークスでdxfファイルを読み込むと小数点2位までの
    切りの悪い数字になっていることが多いので
    それを綺麗な数値にして書き直す作業が発生する
  • 線が2重3重になっていることもあるので1本になるまで
    消す、もしくは書き直す

この作業は地味に時間がかかります。設計に必要な部分だけの修正だけであっても
1日かかることもあります。

他にはホテルで行うイベントに多いのが

もらった図面に寸法が入っていなかったり、細かい寸法が入っていなかったりするので
おおよそで書いておいて現調後に書き直す手間があります。

見えない作業が実は結構あるので、デザインを始める前段階でも
かなり時間がかかります。

通り芯や設備系のスプリンクラー、照明の位置はそれぞれレイヤーを分けて描きます。

レイヤーの分け方や名称はデザイナーによって異なるので
先輩デザイナーに倣って作成しましょう。

 

図面修正

図面修正は何度も発生する作業です。

修正無しの一発okはあまりありません。

造作の色の修正や高さの修正など様々なことが発生します。

プランが白紙に戻ることもあるので1から書き直しなんてことも
あります。

何度も修正依頼が来ると「またかぁ〜」とガックリします。

大手の会社でも個人事務所でも
修正依頼の頻度は変わらない気がします。お客様次第なので。。

あまりにもひどい修正回数、内容もしくは意見が合わないなどの時は
こちらから仕事を断ることもあります。

先日はこんなことがありました。

アパレル会社から”売り上げが上がらないからデザインで何とかしてくれ”
という依頼がきましたが、「そもそも社長がマーケティングができていないので
デザインでカバー仕切れないよね、断ろうかな」とデザイナーがこぼしていました。

会社によってコンセプトがしっかりしている、ぼんやりしているなど様々で
やはり売り上げ金額が大きい会社ほどしっかりマーケティングができています。

最初の打ち合わせでもらって来る資料を読むとその差は歴然です。

某大手化粧品メーカーの資料はさすがきっちりコンセプトが明確で
これは売れるだろうなと感心してしまいました。

社内でマーケティング部がしっかり機能しているのでしょう。

 

パース(透視図)のベースやパーツをつくる

図面だけではなくパース(透視図)をお客様に提出する場合も多いです。

ベクターワークス(多くのデザイン事務所で使っているCAD)は平面図を書いた後、
高さの情報を入力すると3Dデータがつくれます。

壁の高さ等を入力して3Dデータのベースをつくったり、
パースに入れる椅子などのパーツのデータもつくります。

イベント用の椅子やテーブルをレンタルする場合はレンタル会社のホームページから
データをダウンロードできるものもあります。

その場合は色を変えるだけでパーツ作成が完了なので、とても便利です。

色付け後→

 

3Dデータに貼り付ける画像を作ることもあります。

例えば木目の床材の場合は

  • STEP.1
    画像をダウンロード
    床材メーカーのホームページから
    画像をダウンロード
  • STEP.2
    フォトショップで加工
     フォトショップで縦や横にリピートしても木目がおかしく無いように調節
  • STEP.3
    保存
    ベクターワークスに取り込める jpg形式で保存
  • STEP.4
    ベクターワークスに取り込む
    ベクターワークスで作った床部分にjpgデータを取り込む

 

イメージ写真を集める

イメージが漠然としているお客様に対してコラージュを提示して
イメージに近いものを選んでもらいます。

そのための写真をひたすらインターネット上で集めます。

サンプル請求

壁紙、床材、化粧板など選ばなくてはいけない素材はたくさんあります。

それをメーカーに発注して、お客様のイメージに近い色、
質感、予算も考慮して提案します。

素材を知らないと提案できないので常に新しい情報を収集しておきます。

定期的にメーカーのホームページのチェックも必要です。

備品発注、納期確認

店舗やブースに必要な備品の発注や在庫、納期の確認等をします。

短期のイベントの場合は備品をアマゾンや楽天で商品を購入することもあります。
最近ですとサバゲー用の迷彩のネットやハンディタイプの扇風機を買いました。

ゲーム会社のイベントの仕事がきた時はモニターとゲーム機を買いました。

いまだに会社に置いてあり誰も持って帰る気配がありません。
(いらないなら売ってしまえばいいのになぁ)

最近引退した某アーティストの衣装展示の依頼がきた時は
マネキンを発注しました。

が、ブーツが細すぎて通常のマネキンでは入らないことが判明!
(そんなに足細いの!?)
なので業者に頼んでマネキンの足を削ってもらいました。

業界ならではの裏話が聞けてとても楽しいです。

カタログ請求

大手の設計会社はメーカーの営業が定期的に来て新しいカタログと
交換していってくれますが、現在私の働いている事務所は小さな個人事務所なので
自分でカタログ、見本帳(サンプルが貼ってあるもの)を注文しないといけません。

ほとんどの見本帳は2年に1回新しものが出版されるので
その都度入れ替えが必要です。

たまに見落としていてすごく古いカタログのままのこともあります。。

営業が見本帳を引き取ってくれる場合は良いのですが
来てくれない場合は産業廃棄物として捨てなければいけないので、その業者の手配もします。

 

まとめ

雑務が多いアシスタントの仕事ですが大勢の人の目に触れるものを
作るので、出来上がった時にはワクワクして”自分も手伝ったんだ”と自慢したくなります。

設計事務所に就職または転職を考えている方は参考にしてみてください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です