アシスタントの仕事と聞くと多くの場合はデザイナーの指示で
図面修正をしたり簡単な3Dを作ったり模型を作ったり…
を想像するのではないでしょうか。
そういった仕事はもちろんありますが、実はそれだけではないんです。
実際に私が事務所で行っているCADを使わない仕事や
内職のようなことを写真付きで紹介します。
備品検索
多くのイベントでは開催時に備品が必要になります。
例えば出演者様控え用にパーテーションを用意したり開催エリアだけ
カーペットを敷いたり観覧用の椅子が必要な場合もあります。
大手の会社であれば営業が備品の手配をするのですが個人事務所の場合は
営業がいないので自分たちでやらなければいけません。
リース会社などのカタログから選ぶときは簡単ですがカタログに
載っていない商品は扱っている会社を調べるところから始める必要があります。
会社が見つかったあとは在庫確認、納期確認をします。
お金が絡む発注、支払い関係は社員が行います。
最近の例でいうと…
オーディオ機器メーカーから新商品展示の依頼が来ました。
その際にボールチェアに座って商品を体験してもらいたいということで
まずボールチェアを貸し出している会社を探さなければいけません。
というかそもそも「ボールチェアってどんなものだっけ?
貸し出ししているの?」
から検索開始です。
ボールチェアで検索すると…
デザイナーのエーロ・アールニオがデザインしたボールみたいな形の椅子でした。↓

「あー知ってる、見たことある」と同時に「とにかく大きい!」
高さ125cmってうちの上の子供と同じくらいの大きさです。
金額もびっくりです。 正規のメーカーで買うと100万円以上します!
ただし50年以上前の作品で著作権が切れているのでいろいろな家具屋で
リプロダクト商品(コピー)が7万円くらいから売っています。
販売サイトは結構あるのですがレンタルしている会社があるか検索…
3社見つけたので、それぞれ電話で在庫確認をします。

1社はサイトの名前が違うだけで同じ会社だったので
結果貸し出しているのは2社でした。
それぞれの在庫数、納期を社員に伝えた後は社員がお客さんとレンタルするか
買うかなどの相談をします。
具体的な相談内容としては「1回のレンタル料が4万円ぐらいするので
2回イベントを開催すると買った方が良いのでは?」などです。
ただし買う場合は大きい商品なのでイベント後どこに保管するか
なども決めておかないと後で困ります。
小さなうちの事務所では置く場所がありませんので。
案内図作成
大型店舗の夜間の設営の時には業者と入館用の鍵の管理、入館時間を
打ち合わせしておく必要があります。
夜間は受付で鍵を借りないと入館できないですし複数人には
貸し出ししてもらえないので誰が借りるのか、
また車で来る場合と、電車で来る場合には入口が違う
なども伝えておかないと複数の人から何度も同じ質問で電話がかかってきます。
今回は駐車場の入庫の仕方が複雑だったのでその手順も写真付きで
案内図を作りました。
↓

この案内図はベクターワークス(製図ソフト)でつくりましたがイラストレーターや
フォトショップでも作れるので自分の得意なソフトで作れば良いと思います。
3つのソフトは設計では必須なのでどれも使えるようにマスターしておきましょう。
ちなみに…
ジルスチュアートの新ブランドの仕事だったのですが
備品で使ったフレグランスと造花をもらいました。
最近事務所内が素敵な香りに包まれています・:*+.

実際のウィンドゥディスプレイの写真が無いので残念です。。
内職
必要な備品がリースもしくは販売してない場合は自分たちで備品を作ることがあります。
宇宙がテーマのゲーム会社のイベントでは青いライトが必要だったので
市販の白いライトに青いフィルムを貼りました。

これは完成品です。
どうなっているかというと

赤い部分に両面テープを貼り
青いフィルムを上から被せてあります。

フィルムを貼ったあとは電池を3本入れます。
そうすると…

青く光るライトの出来上がりです。
これを70個作りました。 おかげで電池詰めがめちゃ得意になりした。
単四限定で。
イベント後は処分してしまうと言っていたので子供のおもちゃ用に
4つもらってきました。
まとめ
アシスタントの仕事は製図以外に営業事務の様な仕事や内職もあります。
受ける仕事によって調べることも違って
色々な分野の知識が増えていくのが醍醐味でもあります。
以上アシスタントのCAD以外の仕事でした。